カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

戸建て派の言い分

単身者向けマンションのコストでも家が建つ、条件次第でば20年コストは両者ほぼイーブン。
その読みはともかくとして、そもそもなぜマンションよりも家がよかったのか。
「ちんまりした家を建てる金があるなら新築の駅直結タワマンが駐車場つきで買える」
こう言い換える事だって出来るのだから。

しかし自分の住まいに対しての欲求を箇条書きしてみると…
なるほどこれは家でなければ無理な相談だと。


・車やバイクは手元に置いておきたい
→「1Fは各部屋専用ガレージ付」という特殊な物件はたまにあるが、そうでもない限りマンションでは無理。
何で手元に置く必要があるのかと問われると…いや周りを気にせず好きなだけいじったりしたいし、出る時はさっさと乗り込んで出発したいし。

・家からすぐに出たい
→エレベーター待ちとか長い廊下を歩くとか面倒くさい。大規模物件だったらドアを開けてから敷地から出るまでに既に三分もかかっていたりする。
その過程で他の住民と顔を合わせたりして、この人は感じいいとか悪いとかこいつはいつも挨拶しないで顔そむけやがんのなムカつくとかいちいち感じるのも鬱陶しい。
それをどうとるかは人それぞれだが、自分は「不便」としかとらないだろう。

・ソリッドな床へのあこがれ
→長い賃貸暮らしで合板フローリングにはうんざりしていた。合板では傷は傷でしかない。古くなる=ボロくなるだけだ。フェイク木目のクッションフロアなどは言うに及ばず。
傷もゆがみも味になる、本物の木の床が欲しかった(寒がりではないので別に床暖房に魅力は感じない)。

・区分所有の不確かさ
→建物の一室という空間に対して大枚を叩くのはピンとこない。それに経済的事情も立場も考え方も異なる他人と同じ建物に住むのは先々何かとややこしい事が起こりそうな気もする。
それならば「自分の土地」に「自分の家」を建て、そこにあるのは全て自分のもの、良きも悪しきも全て自分ひとりの責任として引き受けるというシンプルな形態がよかった。

・単純に家づくりが面白そう
→それは出来合いのマンションよりゼロから作り上げる家の方が面白いに決まっている。建物は全て自分のものなんだし。


同じような欲求がある人は家を建てるのに向いている。
買うのではなく建てるのだ。きっと楽しめる。