カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

汚れた玄関を如何せん

家の玄関は白モルタル
S氏に玄関の仕様を聞かれた時にふと頭に浮かんだ白いモルタル。綺麗でいいなと思い、そのまま軽い気持ちでリクエストしたものだ。

確かに白く輝くモルタルは綺麗だった。過去形。

なぜ過去形か。すぐに綺麗でなくなってしまったからだ。
想像以上に白は汚れやすい。
施釉されておらず素材自体に吸水性があるモルタルであれば尚の事、汚れはすぐに染み付いてしまう。水気のある汚れ、つまり雨の日の土足なんかは特によろしくない。
そして、一度汚れが染み付いたらもうどうやっても落ちない。かつ、白は汚れがとても目立つ。
これには参った。白モルタルの玄関は毎日拭き掃除を欠かさないくらいマメな家主以外は手を出してはいけないのだ、と気づいた時にはもう遅い。

あの時、白モルタルでなくて墨モルタルをリクエストしていたら…直前にイカスミのパスタでも食べていたら黒がいいなあと思ったかもなあ、せめて普通のモルタルでいいっすとでも言っておけばまだここまで汚れが目立つ事もなかったのに、と後悔する事しきり。この家については「これは失敗したなあ」と臍を噛むような点は殆どないのだが、この玄関の白モルタルは数少ない後悔ポイント。
やはり家づくりにおいて安易な決定はいけませんな。こういうしっぺ返しがくる。

家の顔とも言われている玄関の薄ら汚れた白モルタル、気になりだしたら止まらない。
入居三周年を前に、これを何とかしようと思い立った秋。