カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

三たびマニハウス

日曜に催されたS氏発案のマニハウス見学会、「良かったら来て下さい」というお言葉に甘えて久々のマニハウス訪問。基本野次馬なもんで


築三年を経過したマニハウスの見学会は盛況で、遅参した自分が到着した時点で二組六名が見学中。その後さらに二組三名が加わって、S氏と家主のマニ一家を合わせて十五名もの人が小さな家に集まった(うち子供四名)。
思った通りというか当然というか、見学の方の多くはマニ一家と同じく小さな子供がいるご夫婦という家族構成。家の購入を考える方の大多数を占めるこういった層にはやはりにこの家は刺さるようで、家主マニさんによればTVから取材の申し込みもあったとの事なんということでしょう!いやそれじゃない

子供達がすぐに打ち解けて一階できゃあきゃあ騒いで遊びまわる間に大人は二階のリビングに集まり、興味津々でマニご夫妻の話を伺う。

「これ片付けましょうか」「そうしましょうか」
はいはいどんどんしまっちゃおうねガッシャガッシャ(しまっちゃうおじさん好きだった)

小さな家でも一家四人の暮らしがちゃんと成立している事に加え、モノ少なくシンプルに生活されている事には皆こぞって感銘を受けた様子(自分も含め)。ご夫婦の持ち物全てが一軒の収納に納まってしまうのはすごい。そして何よりすごいのがそのようなライフスタイルをごく自然に身につけていて悲壮感を微塵も漂わせていないところ。
「子供達が大きくなって自分の部屋とか欲しくなったらどうするんですか」
という問いに対し、
「いやあそうしたら下の部屋と…今使ってる上のロフトも明け渡す事になるかなあ。いや私はどこでも寝られるから。ここなんかでもこう」
とご主人のマニ氏がロングベンチの下に寝そべって実演してみせたのはリアクションに困ったが、大人達のこの我執のなさがマニハウスの生活を成立させている。わしのスペースは絶対に譲れんという我の強い父親であったらそうはいかないだろう。

家は人なり、を表すのが使い込まれた杉の床。内側からにじみ出た艶がいい感じで(我が家の床にはない独特の艶)、ボコボコでも少しも嫌な感じがない。走り回る子供が目の前でばったり転んで、瞬間「あっ泣かれる」と思ったものの何事もなかったかのように起き上がってまた走り出したのは柔らかい杉板の面目躍如。やっぱりこの家の床は杉だね

灰色に色褪せてくるともっといい感じになると思う