カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

あの土地は今(港区)

かつて購入を検討した土地を今になって訪れる「あの土地は今」シリーズ、渋谷区(円山町)に続いて所用のついでに再訪したのは港区の都心の土地。

我が家の立地も一応は都心と言えなくもないが、これといった繁華街もなく華やかさとは無縁。良く言えば渋い、有り体に言えば地味な、言わば都心の郊外。
だが今回再訪した土地は都心も都心、六本木で飲んでも麻布十番で買い物しても余裕で歩いて帰れるという正真正銘の超都心。一般人に購入可能な価格帯の売り物件が出ることなどまず滅多にない土地柄なのだが、土地探しをしていた2008年に七坪という希少な売り物件を発見。大いに気分が盛り上がって仮契約まで一気に進んだものの、結局一階をガレージにしたら生活スペースがほとんど取れなくなることに気が付いて購入を断念したという経緯。

円山町の十坪はとうとう家が建つことなく駐輪場に転換という残念な現状が判明したのだが、今回はどうか。十坪より更に狭い七坪ではますます厳しかろう、時間貸しの駐車場にでもなっているかも…などと思いつつ記憶を頼りに辿り着いた先には、





今度はちゃんと家が建っていた。

前面の植栽は綺麗に整えられ、門灯やポスト、黒い外壁ガルバに合わせた黒い樹脂サッシなど、細部まで家主のこだわりが垣間見える、小さいながらも瀟洒な家。ほぼ正方形で間口が広い地形のせいもあり、こうしてみるととても僅か七坪の超狭小地には見えない。

結局縁が無かった土地とはいえ、誰かがきちんと家を建てて生活しているのを見られたのは何となく嬉しいもの。たった七坪?大丈夫いけます。車さえ置こうとしなければね