カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

スーツケースがトイレットペーパーホルダーに化ける

旅の相棒リモワを手放す。
その昔に一生使うつもりで購入した63Lのシルバーインテグラル、しかし自分の旅のスタイルが確立されてくるにつけミスマッチが目立つようになってきた。日数分の着替えを持っていく訳でなく土産を大量に買い込む訳でなく、さらにカメラとレンズはカメラバッグに背負ってフットワーク軽く移動する自分には明らかに大きすぎる。
この違和感が徐々に大きくなってきたところに前回の旅で空港職員にぶっ壊される被害※1(四年ぶり二回目)を受けたのが決定打となり、今後は機内持ち込みサイズのコンパクトなトランク一つのみを連れて行くと一大決心。旅慣れた人の中にはコレクションの如く一人で様々なサイズのスーツケースを何個も揃えている方もいるが、断捨離ストを目指す自分は逆に男らしく潔く小さなトランク一つで全てを賄うのだ。いやまだ持ってないけど。

とはいえさすがに捨てるには忍びない。誰かタダでもいいから貰ってくれ位に思って試しにオークションに出してみたところ、何と買値の半額まで競り上がって終了(リモワの生産中止モデルはコレクターの蒐集対象となっているらしいのをその時初めて知った)。
思いがけず手にした臨時収入はしかし懐に入る事なくそのまま右から左へ、なぜかトイレットペーパーホルダーとなって戻ってきたのであった。

極めて稀な一品

これを取り付ける際にもまた問題が…


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※1 まるでワインボトルで滅多打ちにされた(そんな猟奇的な事件がありましたな某代々木あたりで)かのようにボッコボコに変形したスーツケースがベルトコンベアに乗っかって出てきたのにはたまげたなあ。犯人は恐らくヘルシンキ空港の職員。