カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

雑想

残念と思わないことを残念と思わないのは残念なのか

先日、友人の一人が住んでいたマンションを売却した。 山手線駅直結のタワマン上層階という非常に条件のいい物件ではあるものの、新築で購入した15年前の当時は今にして思えば不動産が底値であった頃。確か4000万円台半ばと当時にしてもかなり割安に購入した…

一期一会の床材

もう13年も前のこと、今はなき亀戸サンストリートのタリーズで行ったS氏との我が家の建築プランの打ち合わせの際だったかで床材は古材がいいなどと生意気に話したことを憶えているが、実際のところ古材を住宅の床材に用いるのは割とハードルが高い。一般に…

家TubeとLWH÷2

Youtubeを見始めたのがいつ頃か記憶にないが、我が家を立てようと思い立った十数年前には家づくりにかかわるチャンネルはほぼほぼなかったのではないかと思う。近年は住まいをテーマとしたチャンネルもかつてとは比べ物にならない程増えかつ多様化している。…

3年連続で今宮神社例大祭の縁日は中止

例年であれば賑やかな9月の第一週末、露店が賑やかであるはずの眼下の駐車場は今年もがらんと静かなまま。いつまで自粛が続くものかねえ、という話とは全く関係なく「おすすめ」に出てきたYouTube動画。 3月のお遍路を思い出さずにいられないこの狭隘な山坂…

夢の3DプリンタのRC住宅に死角はあるか

前から話題になっていた3Dプリンタで作成する家がいよいよ本格的に市場に参入するというニュース。 プロトタイプの家、スフィアと名付けられた10㎡の卵型の建造物を家とする人はいないだろう。用途としてはテントとほぼ変わらない=住宅としては使用できな…

終活ことはじめ

どんな人間であってもあのような死に方をすべきではないし、気に入らない主義主張だからといって暴力で排除するのは自殺行為であり許されないこと。どのような妄想を拗らせて生きる資格はないと断じたのか知らないが、あのような行動に及ぶ人間こそ生きてい…

体験の価値

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とは鉄血宰相の異名で知られるビスマルクの有名な名言だが、経験を一次情報、歴史を二次以下の情報と置き換えた場合にはどうだろう。 人類史上かつてなかった情報化社会が到来し我々の周りは様々な情報で溢れているが…

アウトレイジ

烏組「てなわけでワシらも露組のやり方にはほとほと嫌気がさしてますねん。ここはひとつNATO一家の盃受けさせてもらう訳にはいかんやろか思いましてな」 英組「どうします米組の親分、烏組いうたら露組の兄弟分やさかい、なんぼここ最近関係が険悪になってる…

家になる

我が家のすぐ近くのだっだ広い空き地に六戸集合のテラスハウス(建築法上は「長屋」*1)の建築が始まって早一年近く、いよいよ工事も大詰めで内装と外構の仕上げに掛かっている様子。何せ我が家から一歩外に出れば否応なく目に入るのでごく自然に工事の進捗…

半導体不足で給湯器が買えない?

長引く世界的な半導体不足とコロナによる物流滞留の影響で、車もバイクもバックオーダーばかり溜まる一方で納車期間は長期化の一方。特段の人気車でなくとも納車半年待ちなどは当たり前で、先月オイル交換に訪れたディーラーで店頭に並んでいる納車待ちのバ…

はてブロ10周年記念グッズ獲得チャレンジ(1)「はてなブロガーに10の質問」

このブログをエントリしているはてブロが10周年とのこと、記念としてお題に答えたブロガー30名に記念万年筆があたるとのこと。 blog.hatena.ne.jp 万年筆など持っているし、正直言ってそう喉から手が出る程欲しい訳ではないが、たまにはこういう余興に乗るの…

ぐんにゃりした床

エストニアのBole社が発売しているフローリング「Bolefloor」のユニークさについて。 「へうげもの」の古田織部が手掛けたかのようなこのぐにゃりと曲がったアートなフローリング、単に奇を衒ったのではなく、本来であればフローリング材が取れず廃棄となる…

身体的フィードバックとは言い得て妙

先日のエントリでつらつらと綴った、「感触に拘って物を選ぶ」話。 自分が感触フェチのように表現したのとほぼ同じことを勝間和代女史は「身体的フィードバック」と表現していて思わず膝を打つ。さすが文筆業を生業とする人は的確な表現が出来るものだと感心…

副反応の強さに無症状感染歴を疑う夏の終わり

オッス!オラ副反応! 職域接種のモデルナ二回目の副反応から病み上がりでのエントリ。自分の場合は代表的な副反応である高熱は出なかったが、その代わりそれ以外の症状はほぼ出た。 即ち「強い倦怠感」「頭痛」「腹痛」「筋肉痛」「関節痛」「悪寒」「吐き…

セミリタイアを目指す後半戦(1)

客観的に見て後半戦に入った人生、残された時間をどう生きるかということに考えを巡らすことが知らず知らずのうちに多くなってきた。 時を同じくして勤務先の経営状態が悪化、一言でいえば左前となり、程なくしてリストラの前哨としての早期退職者募集を開始…

初夏なのに薄ら寒い話

やっと届いたワクチン接種スケジュール、しかも高齢者のみ我々労働年齢層に接種が行き渡るのは来年というところか。 どう考えてもオリンピックなんて無理じゃない?笑 開催まで3か月を切ってるのに未だに緊急事態宣言なんて出してて、しかも国民の殆どがワク…

LWH004はLWHの新しいスタンダードとなるか

緊急事態宣言再発令直前の昨年12月の終わり頃、S氏と共に見えられたのがSさん。現在ご自宅の設計をS氏と進行している最中とのことで、その参考までにLWH002を一度見ておきたいとのことで、S氏に連れられてご夫婦でいらした次第。 S氏によれば4件目のLWHとな…

家づくりの達人達

達人達って何か変だな。上から読んでも達人達、下から読んでも達人達。海苔か。 海外からの見学者も訪れるという、セルフビルドハウスで最も名高い「蟻鱒鳶ル」は家というよりほぼアート。着工より15年を経てもまだまだ完成の目途も経たないところからして、…

今いる地点で既に成功している、という考え方

所ジョージといえばタレント活動よりも今や車・バイク・エアガンなど男子の趣味を突き詰めた趣味人として有名で、当然というか彼の周辺も常に彼の好きなモノで溢れているわけだけど、そのマキシマリスト的な棲家とは反対に人生観は極めてシンプルというか寧…

怪談・幽霊新幹線

直前になって百合子が何を言おうともう遅い。不要不急の外出は控え?いや要があるから外出してんだよこっちは。 という訳で今年も墓参りを敢行したものの、往復で乗車した新幹線がヤバい。何がヤバいって、指定席の一両に二人しか乗客がいないくらいヤバい。…

本屋が消えた町

コロナ禍の外出自粛でとどめを刺されたのか、住む町で唯一あった本屋がひっそりと店じまいしドラッグストアに姿を変える。もう少し遠くの駅前に昔からあった本屋も気が付けば携帯ショップになってしまい、気が付けば自宅から徒歩圏内にある本屋は神楽坂のか…

お金では買えないもの

コロナ自粛の最中にいらっしゃったライターさんとカメラさん。 100life.jp 美しく書いていただいたのは些か面映ゆいが、こちらが口で軽く言ったことも後でしっかり調べて裏を取って書く丁寧な仕事ぶりはさすがプロ(何様)。 インタビューの中で「どこが一番…

陰翳礼讃

コロナ禍により在宅勤務を強いられることとなってからもうすぐ一か月。 自宅に仕事を持ち込まない主義の自分にとってテレワークはどれだけ苦痛だろうと危惧していたが、想像通り仕事量と労働時間が更にハードになってしまったことを除けば意外にも大したこと…

オーバーシュート宣言の日

しばらくブログがご無沙汰の間に世の中が予想つかない方向に動いていて戸惑うばかり。 とうとうオリンピックも延期となったし、まさか全世界で引きこもりが推奨される世の中になろうとは。いやー自分としても旅行の日程が二週間もずれていたら行った先で入国…

Roman LWH

東京一とは言わないが、定住する家としては*1区の中で一番小さいのではないかと思っている我が家。その我が家より小さいのではないかという家が、日本より家が広くて当たり前の欧州のローマにあるという話。 見た感じ間口は明らかに我が家より小さく、高さも…

タイルと木の組み合わせの床

スパース・ナ・クラヴィーの床で思い出したが、職場近くにあるコレド室町の地階の床は40㎝角の天然石風タイルと無垢オークの組み合わせでなかなか面白い趣向。格子木のようなオークが和の風合いを出していて日本橋という場所柄にもよくマッチしている。 面白…

やんごとなき御方のやんごとなき御車も

やんごとなき事情によりとっくに寿命、と。はいここで「やんごとなき」という単語の二つの意味を使用しました 1990年に購入したロールスロイスはパーツが手に入らず修理不可で2007年に廃車とあるが、事実であれば4,000万円もの大枚を叩いて誰もが認める世界…

維持できないからという理由でフロイスが献上した置時計を返した信長の気持ちはよく分かる

ヲタの拘りとして前回のエントリに突っ込まれる前に補足しておくと、4m前後の全長で後輪駆動のMT車は他にもあるにはある。小さいスポーツカーに目がない身としては、その辺をほじくり返せばいろいろ出てくるのは知っている。 スポーツカーの本場たる英国には…

赤鬼君はタダで村人にお茶やお菓子を振舞おうとした。だから村人は誰一人赤鬼君の家に近づかなかった

先日のエントリに関連するテーマのつぶやきが丁度タイムリーに上がっていたので一つ。タダで何かを受け取ることに人は意外にも抵抗感を持つという典型的な例 togetter.com もちろんこれが全般的に当てはまるわけではなくて、彼我に信頼関係があればこの限り…

形のないものにこそコストを惜しんではいけない話

S氏が最近試みている「お茶会」に参加された方の感想で「有料だから安心して参加できた。無料なら何か売りつけられると思って警戒した」という趣旨のものがあった。なかなか健全な価値観をお持ちの方が参加したものだと感心する。 タダほど高いものはないと…