カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

チャリ通計画 (2)

勤務先の総務部によれば、ビルの屋根付き駐輪場はテナント各社一名が定員との事で、我が社の使用枠は当然埋まっている上に順番待ちにも先客がいるという。
うむそうか。それは仕方ない。

すると一日の大半を占める勤務中はガードレールに結わえ付けて雨ざらし保管しておくしかないのだが、高校生の時に整備不良の自転車で死にかかった事がある※1身には、各部を激しく劣化させる雨ざらしにはどうしても抵抗がある。そうするとやはりオフィスに持ち込める折り畳み自転車が選択肢に上がってくる。
折り畳んだ時のコンパクトさで選べば英BROMPTON社の製品が圧倒的※2で、幅60cm足らずで厚さ30cmを切るサイズは自宅でも玄関内に保管する事が出来る。
「移動時以外は常に室内保管」というのは非常に魅力的だ。

この週末には自転車通勤ルートの下見として会社まで徒歩で往復してみる。
Google先生によれば片道67分のルートだが、実際には75分かかる。
Googleマップの所要時間では道の勾配は考慮されていないので、二つほど丘を越えていくこの最短ルートではこの75分が掛け値なしの所要時間。

神楽坂付近から防衛省の前を通り市ヶ谷麹町を経て赤坂に至るルートは期待通りとても楽しく飽きないものであったが、ルートの半分は上り坂、しかも相当な急勾配も少なくないとあればシングルギアではまず無理。膝が壊れる。ママチャリ程度の変速(3段)でも厳しい。
そうすると必然的に6速車であるS6Lの一択となる。

BROMPTON S6L 161,700円!マジでか。


ここの老舗メーカーは自転車をあくまで実用車として考えているのが自分の志向と一致していて、製品には初めから泥除けが付いているのも好ましい。英国内で職人が一台ずつ組み上げるという生産体制にも非常にそそられるものはあるのだが、それは非常に高価(かつ常に品薄)というデメリットと表裏でもある。自転車を趣味とする人にとっては大した事のない値段なのだろうが、あくまで仕事の道具として見ている自分にとっては幾らなんでも高すぎる。やめておくか?でも楽しそうだ…


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※1 車道を激走中にブレーキワイヤーが前後ともに切れてノーブレーキ状態となった。路傍の立て看板に激突して停止したので事なきを得たが、夕方のラッシュアワーの市街地という状況であれば九死一生といってもいいかも。
※2 自転車としてまともな走破性を持ったものの中では。ただ小さいだけならこれより小さくなる自転車は沢山あるが、とてもじゃないが山あり谷ありの往復11kmの通勤使用に耐える物ではない。