カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

向かい風の日はペダルが重い

自転車通勤を始めてから、都内には自転車通勤者が結構存在する事に気がついた。
311後は特に。
女性の姿も割と見かける。女子の間でも数年前から自転車は少し流行っているようで、チャリジェンヌなんていう言葉もあるらしい。言うまでもなくパリジェンヌのもじりだろうが、パリジェンヌはParis+ienneで語尾のSが後ろとリエゾンして「ジェンヌ」という発音を形成するわけで、従って語中にSが存在しないcharinkoという単語はどういじろうとチャリジェンヌという発音にはなりようがない(「チェリエンヌ」ならあり)。ロマンス諸語の活用系を常識として知っている欧米人では考え付かない日本ならではの造語だねってこういう事を昔取った杵柄だかなんだか知らないが訳知り顔でとくとくと語っても嫌な奴呼ばわりされるだけなので決して口に出してはいけない。

そもそもそれが悪いとか間違いとか言ってるわけではなくて、面白いと。
Hamburg+erをHam+Burgerにぶった切って数多のバリエーションを作り出し、白金台に住んだらシロガネーゼ、新浦安に住んだらマリナーゼ、これを揶揄してウメタテーゼとか、日本人ほど言葉遊びや駄洒落が好きな民族もなかなかない。
これら言葉遊びや駄洒落の類は元をただせば和歌の文化の形を変えた発露であって、つまり俳句の一つも捻ったことのない現代人にも神代の昔から続くポエジーな血統が連綿と受け継がれている証左でもある。うーんやはりこのユニークな民族の住む国は滅ぼしてしまうには惜しいな。という訳で政府と東電はさっさと収束させなさいよ原発