カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

脱走防止柵を作る(1)既製品が合わない玄関

外に出さない完全室内飼いの猫について回るのが脱走のリスク。誰しも友人知人から、あるいはそのまた友人知人の話として一度は飼い猫の脱走・失踪の話を聞いたことがある筈。それ位メジャーな問題。

帰宅して自転車を片付けている音を聞きつけ、ドアを開けると目の前に座っているのがいつものこととなっている我が家の居候においてもその例に漏れず。格安だったとはいえ自分にとっては大金を叩いて入手した居候、元も取らない内に簡単に脱走されては大いに困る。ということで防止策を考える。

 

まずはお手軽柵を置いてみる

間に合わせで取り敢えず購入・設置したのが二分割の置き柵。

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難点の第一はご覧の通りの野暮ったさ。ダサは敵。

第二に使い辛いこと甚だしい。人が通る時はスライドして収納できるのかと思いきや、がっちりと固定しているフックを外してよっこいしょと持ち上げ、移動させてもう一度フックを掛け直すという何ともひねりのない作り。通路に置く柵としては余りに不便なので画像のとおりフックを掛けず軽く立てかけて置かざるを得ないが、そうすると居候が軽く押しただけで派手な音を立てて玄関に転落。タイルに傷がついてしまった。

第三に我が家の玄関に合っていない。脚を置くべき場所に階段の側板があるのでその手前に置かざるを得ず、居候はその隙間から自由に出入り出来てしまう。一度覚えたルートは二度と忘れない我が家の居候の前にこの柵はわずか二日しかその効果を発揮せず、単なる野暮ったくて扱いづらい、(猫向けでなくて)人間向けの障害物に成り下がった。

これはダメだ。

 

 網戸ではどうか

そういえば犬を飼っている友人の家は玄関ドアに網戸をつけていた。探してみると、我が家のドアを調達したリクシルからドア枠に取り付けるタイプの網戸が販売されていることが判明。

これならドアから外へ飛び出すことは完璧に防ぐことができる筈。

値段も手ごろ。よしこれにしよう。

と、クリックする直前で手が止まる。

いや、これでは玄関に出ることを止めることはできないぞ。

玄関に自由に乗り降りされては家が汚れるのを防げないこともあるが、それよりドアと一体化した脱走防止柵ではドアを開けている間の脱走を防ぐことができないではないか。

amazonのヘビーユーザである我が家には頻繁に宅配便が訪れる。配達員を招き入れられるほど我が家の玄関は広くなく、かといって後ろ手にドアを閉めて外に出て応対するのも不自然だ。普通に半開きのドアを挟んで遣り取りすることになるのだが、この時に発生する数十秒の隙を玄関網戸ではカバーすることができない。居候は来客があると姿を隠して出てこない類の人見知り*1とは無縁、それどころかチャイムがなるとご主人に先駆けて玄関に向かう強い好奇心の持ち主で、他人を怖がらないことは飼い猫としては本来望ましい性格*2なのだろうが、脱走防止の観点ではこの性格が逆に災いすることとなる。

ピンポーン

ヤマト運輸ですー」

「あ、はーい」ガチャ

「…(スッ)」

「こちら一点です。受け取りにサインをお願いします」

「はい」サラサラ

「…(スルッ)」

「あっ」

「(タッタッタッタッ)」

「あああああーっ」

 

こんな光景がありありと脳裏に浮かぶとたまらず楽天のタブをそっ閉じ。

これもダメだ。

 

決定版発見。しかし…

ネットの海を彷徨うことしばし、猫脱走防止扉の決定版ともいえる扉「にゃんがーど」に辿り着く。

nekokobo.jp

これは脱走防止効果はほぼ完璧、ツーバイの突っ張り棒の間に格子戸を設けるタイプなので通行も楽々、見た目も悪くない。コストも手間もかかってない割に結構いいお値段はするが、これにしようか。

と、クリックする直前で手が止まる。

これは我が家の玄関には合わない。

突っ張り棒の二本の柱はキャビネットを動かせば何とか梁に届かせることが可能だが、その柱で支える扉は階段の側板が邪魔で開くことができない。ならばと手前に開こうにも、我が家のミニマムな玄関の奥行は扉の幅に足りない。つまりこの扉は奥にも手前にも満足に開かない。幅を狭めて側板の内側に柱を立てれば問題なく開くことが出来るが、それは即ち扉の外から出入り自由になることを意味する。それでは何の意味もないとブラウザをそっ閉じ。これもダメか。

さてどうするか…

 

*1:俗にいう幻猫。

*2:違った環境や見知らぬ人に全く慣れない神経質な性格ではおちおち旅行に出かけることもできない。