カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

本屋が消えた町

f:id:emash:20200622213202j:plain

 

コロナ禍の外出自粛でとどめを刺されたのか、住む町で唯一あった本屋がひっそりと店じまいしドラッグストアに姿を変える。もう少し遠くの駅前に昔からあった本屋も気が付けば携帯ショップになってしまい、気が付けば自宅から徒歩圏内にある本屋は神楽坂のかもめブックスただ一つとなってしまった。ただここは今の職場からは仕事帰りにぶらりと寄るロケーションではないんだよなあ

casaegoista.hatenablog.jp

 

品揃えや利便性において実店舗はamazonに到底敵わない。しかし迷わず目的の本に辿り着ける代わりに、amazonには出会いがない。お目当ての本を探して徘徊するうちに目についた意外な本を手に取ってパラパラ捲り、当初の目的ではないが気に入って購入に至る、また当初目指していたものよりもっと自分の好みに合う書籍を見つけるといった思わぬ僥倖、幸せな無駄時間。お目当ての本に最短距離で辿り着くamazonにはそれが存在しない。子供期の自分の情緒形成には本屋での徘徊が欠かせない一役であったことを思うにつけ、人間はこうして変質していくのかと思わずにいられない。