自動車が一台、自転車が一台、バイクが二台、合計で十輪。
我が家に移り住むと同時に設置したシェルターに自動車を収め、ポーチにバイクを収め、その後加わった自転車もポーチ内に設置したポストに吊り下げ、という具合で八輪生活を送っていたが、その後に加わったもう一台のバイクを収める余裕は「擁壁込み19坪(実質15-16坪)」の我が家の敷地には流石にない。というか置くなら雨ざらしにしておく他はなく、やむなく二台目のバイクは徒歩10分の場所に借りたガレージにて保管する状態が続いていた。
新宿区に借りたガレージはリモコン作動のシャッターつきの完全屋内収納でセキュリティは万全、雨風や湿気からも完全に守られる理想的な環境ではあるものの、賃貸料としての毎月1.5万円の固定出費はボディブローのように徐々に我が家の収支を圧迫する。そして何より、
「全部手元に置いておきたいから家を建てた」
というそもそものコンセプトに反する生活を送らざるを得ないことは誠に心苦しい。折角家を建てたのにこれでは賃貸マンション暮らしと変わらないではないか。
ということで慎重に解決手段を検討し、寸法を測ってシミュレーションを繰り返し、これならいける、との見込みが立ったところで満を持してカーシェルター製造元の(株)アカデミーに電話。
あーもしもし?あーどうもお久しぶりです。ところで今回は二回り大きいシェルターに建て替えたいんですが。え?昨年張り替えたばかりなのに勿体ない?いやいやこのままだともっと勿体ないことになるんだって。いいからいいから、じゃあお願いしますね(ブチ)
ということで日本全国を飛び回り多忙を極める(株)アカデミーの一人社長をマツコと三カ月、いや待つこと三カ月。ようやく工事の順番が回ってきたのがオリンピックたけなわのほづみ、いや8月1日。
普通に駐車したのでは絶対に真横に向けることは出来ないバイクの真横収納を可能としたのはバイクムーバーのお陰。バイク屋さんで重宝されているというのも頷ける機能性、これはいいね。ただステンレスの車輪でコンクリートが削れてしまうので、床面に何らかの養生を施すのはマスト。自分は1000㎜×2000㎜のアルミ板を下に敷いた。
兎に角、これで再び乗り物を全て手元に置いて生活することが可能となった。一年半使用すればシェルター建て替え費用も元が取れる計算なので、この決断は大正解。「勿体ないですよー」といかにも気乗りしない様子の(しかし商売っ気がないね)社長を説き伏せて工事に漕ぎ着けて本当に良かった。
夢のガレージライフを送るためにはもっとしっかりとしたガレージを建築したいのはやまやまではあるが、前面道路が3m半程度しかないため敷地内に斜めにアプローチするしかない我が家では四隅に柱を立てた通常のガレージは作れない(作っても車を入れることが出来ない)。残された選択肢での最善手がこのシェルターということで、人間足るを知るということが大事よ。うん(何様?)