カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

プリント外壁という解

立ち寄ったセブンイレブンでふと店の外壁に目が留まる。
何の変哲もないお約束のタイルの外壁だが妙に綺麗なのに違和感を感じた。
特殊な防汚コーティングでも施しているのかと顔と近づけるたところで違和感の正体が分かった。
迂闊にも今の今まで気づかなかったなんて。いつからこうなっていたのだろう


上に継ぎ目のジョイントが見える

タイルの外壁に見えたのは表面の印刷で、その正体は表面がツルツルした5m×2m位の巨大なサイディングボード。叩くとポコンポコンと音がするこれを数枚、樹脂のジョイントでパコパコパコと繋ぎ合わせて張っているだけ。
これなら外壁工事など半日もあれば終わるだろうし、ツルツルの一枚板なら確かに汚れもつきづらかろう。表面の印刷もフェイクといえばフェイクだが、まじまじと見なければ分からない(自分だけ?)くらいだからなかなか出来がいい。思わず感心してしまう。

ふと思ったのは、巷間にありがちな「正面だけ豪華建売住宅」の側面にこれを用いることができないかと。正面だけ綺麗にタイルを張りこんでいるが側面は不愛想なグレーのサイディングボードがむき出し、という露骨なコストダウンは特に建売住宅で非常にありがちな仕様ではあるが、どうせなら側面にはこれを張り込んだ方が見てくれは遥かにマシになる筈。コスパの鬼であるコンビニ店舗の外壁に用いるくらいだから耐久性も折り紙付きなのではないか。
(多分)安くて丈夫、興ざめ防止効果も高いこのプリント外壁。妥協案としては本当に悪くないかも