カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

sato*sato2訪問

こどもの日にS氏と共にsato*satoの施主Tさんのご招待にあずかりsato*sato2を訪問。

Tさん宅にお招きいただくのは数年ぶりになるが、我が家とそう変わらない時期にsato*satoを竣工してから10年余の間にこれが二件目の竣工。ロバートキヨサキいうところの金持ち父さんを地で行くTさんの投資手腕にはS氏とともに感嘆するばかり。ご馳走を振舞われながら不動産投資のコツなど伝授頂いたが、自分の場合思い入れのある自宅を貸しに出すまでは到底思いきれないので猫に小判。そういうところが財を成せる人とそうでない人の差なんだろうなあ。

で、二件目のsato*satoは一件目より随分と駅近にある以前はアパレルの店舗であった建物をリノベしたもの。
商業ビルだっただけあり長屋のように間口が狭く奥行きが長い作りなのだが、玄関から階段を昇ると外見から想像もつかない、高い天井に渡された古材の梁が隠れ家レストランのような雰囲気を醸し出す解放感に溢れたリビングに迎えられる。

 

細く暗い階段の先に暖かい光が差す

抜いた天井はとても高い

これくらい高い天井ならシーリングファンが似合う。秘密基地のようなロフト

天井が高いから吊り下げたグリーンも邪魔にならない


違う物件ではあってもsato*sato2にはどことなくsato*satoを彷彿させるものがある。やはり家は家主を表すのだ

フランス張りの濃紺のキッチンタイルはとてもいい雰囲気。立ち甲斐のあるキッチン

S氏とご馳走になっている間もTさんの一人娘R嬢は階下の自室で受験勉強中。なんともう来年には大学生になるとのこと。歳月の経つのは早い。sato*sato完成時には小学生だったR嬢が大学生になる間にsato*satoはsato*sato2に進化し、Tさんは不動産王への階段を上がり、S氏は酒が弱くなり、自分の頭には白髪が増え、居候は去ったり加わったり、そんな中でLWH002だけが変わらず・・と言いたいところだがこちらも壁を二回塗り直し、床を張ったり洗面所が別物になったりと地味に色々変わっている。しかし人間と比べ家の時の流れはとてもゆっくりだ。木造戸建ての法定耐用年数は22年とのことだが馬鹿言っちゃいけない、我が家は家主よりよほど長生きするだろう。既に家主と同じくらいの年輪を重ねたsato*sato2も然り。

 

一階との通気口が設えられた二階の杉の床もいい感じに飴っぽく

昼過ぎに訪れたsato*sato2を辞したのはもう晩御飯が始まろうかという時間で些か長居が過ぎた。そういえば以前のsato*satoも訪れる度に長居してしまっていたなとアルコールで軽く麻痺した頭に薄っすら反省を浮かべつつ帰路に着く。ほろ酔いのS氏と帰りの小田急線に揺られながら何を話したのかは例によってさっぱり覚えていない。

 

Tさんの愛車Vespa越しに仰ぎ見るsato*sato2