烏組「てなわけでワシらも露組のやり方にはほとほと嫌気がさしてますねん。ここはひとつNATO一家の盃受けさせてもらう訳にはいかんやろか思いましてな」
英組「どうします米組の親分、烏組いうたら露組の兄弟分やさかい、なんぼここ最近関係が険悪になってる言うたかて、さすがに露組も烏組がワシらの盃受けるとなったら黙っているとは思われへんのと違いますか」
米組「しかし見てみい、烏組がNATO一家に加わったら露組はほぼワシらNATO一家が完全包囲や。なんせ烏組の敷地からならモスクワ着弾まで5分やで5分!連中にキャン言わせられるわ」
英組「でも本当に戦争になったらどないしますのん」
米組「そうなったらそうなったでアレや、露組がEU相手にやってるエネルギー商売も大手を振ってご破算にできるやないかい。したら連中には代わりにワシらのエネルギー売りつけて大儲けできるやないか」
英組「はー相変わらず抜け目おまへんな米組は」
英組「よし分かった。ワシらNATO一家は誰でも大歓迎がモットーやさかい、烏組にもぜひ盃受けてもらおうやないか」
烏組「ホンマでっか!?」
獨組「おおよろしくな、露組が心配かもしれんがそこはそれ、ワシらがきっちりケツ持っちゃるき。安心せいや」
仏組「なんせNATO一家には米組の大親分がついてるさかい、大船に乗った気になってええんやで」
烏組「おおきに、おおきに。よろしゅう頼んます」
烏組「あ、アカン。露組本気でブチ切れとるわ。これはホンマに戦争になるかもしれん、えらいことになってしもた」
烏組「親分さん方、いよいよアカンみたいですわ。なにとぞよろしゅう頼んます」
英組「ああん?」
烏組「は?」
英組「ワレ何寝言ぬかしとんねんコラ」
烏組「え、でもケツ持っちゃるっt」
獨組「アホンダレィ!」
烏組「えええ」
獨組「それはあくまで盃受けてワシらNATO一家の身内になったらの話やろがい!」
烏組「えええええ」
英組「自分が何言うてるか分かっとんのかワレ。ワシらの盃も受けていない、一家でも何でもない烏組のしでかした不始末のケツをやな、なんでワシらが拭かにゃあかんねや!相手はあの露組やど?」
米組「己はナニか?おんどれのちいぽけな組のためにワシらにあの露組と戦争せい言うんか?のう?ワシらが露組とコト構えるのがどういう意味かわかっとんのかワレぃ!核戦争にでもなったらどないすんねや!おどれらで責任とれるとでも思とんのか!」
仏組「せやで!手前の落とし前は手前でつけるのが当たり前やろがい!あまり調子乗っとったらいかんぞワレぃ」
獨組「まあワシらも鬼やないけん、応援しちゃるき。ほれ差し入れや。日高屋の大盛り無料券。まあ気張りや」
烏組「」
プーチンの国内支持率が今なお高いのはなぜか、ロシア人は戦争狂なのか。もちろんそんな筈はない。ロシアの立場から眺めれば、かつて何度となく西欧から攻め込まれてその都度筆舌に尽くしがたい惨禍*1を被り、西方の脅威がもはや民族的トラウマとなっているロシアが反ロシア同盟たるNATOにより(またしても)西側から包囲されつつある現状など許容できる筈もなく、その中でよりにもよってウクライナまで敵方に加わって国境間際にモスクワに向けたNATO軍のミサイルを配備するなど許せる訳もない*2というのは容易に想像がつく。
戦争に踏み切ったロシアの非は明らかと雖も、そこに至るまでの経緯は必ずしも単純な善悪で語れることではない。ていうか個人的には米国が主導権を握るNATOの挑発に乗せられたロシアという構図に見えて仕方がない。結局は兄弟国であるウクライナの離反を招いたロシアの戦略的敗北であるのだが。