カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

第三期内壁工事(11)第十次工事(10/19)第十一次工事(10/20)第十二次工事(10/21-10/22)

 

九月半ば、初秋というよりまだ蝉の声が残る晩夏の候に着工した第三期内壁工事もいよいよ終盤、気が付けばすっかり秋も深まり庭のアオダモの紅葉が始まっている。将来の不器用さが災いし今年の秋の半分は殆ど壁に向き合うことに費やすことになったが、堪能といえばこれ以上の堪能はあるまい。時間コストを幾らでもかけられるのが素人の(恐らく唯一の)アドバンテージなのだから。

第十次工事と第十一次工事は平日の夜、帰宅してからの階段下の壁の二度塗りに費やす。そして迎えた十月の第三週末は一階の南側、洗面スペースのカラー漆喰の再施工。5㎏の漆喰粉を同量の水で溶いて二度塗りの分量となるので鏝塗りとしては三回目と四回目の工事となる。相変わらずスルスルとした手ごたえで極めて塗りやすい。これはご褒美というか食後のデザートのようなもの。

二度塗りに足りなくなった前回の反省を踏まえ分量を調整し今度は綺麗に塗り切る。作業時間は8時間。四度目の鏝塗りが乾燥するのを待って付属の保護ワックスをスポンジで塗布するが・・
なんだこれ。表面のざらついた部分にワックスが引っかかって白く浮き上がり、ワックスを塗る前より表面の鏝ムラが目立つというかなんだか汚らしい風情になってしまう。
確かにがっちりと固いスイス漆喰とは対照的に、顔料を多く含んだカラー漆喰は白墨のように柔らかい。汚れや傷がつくのを防ぐためにワックスを塗るという意義は分かるのだが、それでも濃色の壁には合わないのだと悟った時にはもう遅い。

折角綺麗に塗り上げたのにこれは残念、後ろ髪を引かれる思いで取り外した照明や換気扇カバーやトイレットペーパーホルダーを元通り取り付けて工事終了。そのうち見慣れるかと思って暫く日々を送っていたが、白い壁の表面が凸凹しているのには慣れてもワックスがムラに引っかかったカラー漆喰の表面はいつまで経っても見慣れない。

これは・・もう一度やるか。やるしかない。