カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

甘い生活

いちおう家ブログなので久々に家ネタを。

持ち家か賃貸かの議論に終止符を打つとして書かれたこの記事。

庶民は家に甘い夢を見ず徹頭徹尾投資対象として見るべきだ。米国を見習え

一行で要約するとそういった内容。

数えきれないほど繰り返されてきた持ち家か賃貸かの論争は専ら損得勘定ばかりで、この人たちにとって家は全て同じで雨露さえ凌げればなんでもいいと思っているのか、自分の好きなように仕立てた家に住むことで得られる精神的充足やQOLの向上などを考えたことはないのか(都内で言えば家賃15万円で住める家と月々15万円のローンで買える家のクォリティは全く違う)と常々違和感を覚えていたのだが、この書き手はそんなものに売却差損に吊り合う価値は全くないと言い切る。

ここまでドライに金勘定だけに特化した意見は違和感を通り越して清々しささえ感じさせるが、世の中の皆が皆これに同調したなら所謂ハウスメーカーは軒並み全滅で金太郎飴のような建売住宅ばかりが立ち並ぶ荒涼とした街並みになり、S氏を始めとした建築家と呼ばれる人々は枕を並べて廃業の憂き目にあうこと必定。彼に言わせれば自分のように建築士に依頼してまで一人暮らしに特化した家を建てて床はウォルナットだ壁は漆喰だここにイペのウッドデッキだなんて生活に楽しみを見出そうという輩は甘っちょろいこと甚だしいのだろう。そもそも拝金主義の極北である米国のライフスタイルをお手本にしろという点からしてこの書き手とは到底分かり合えそうもないが(世界を巻き込んだ恐慌の発端となったサブプライムローン問題はそのような価値観が引き起こしたことを忘れてはいけない)、目に見えないQOLの部分を曖昧にせず主張を完結させる姿勢は好感が持てる。主張として確かに筋は通っているので拝聴の価値はある。同意しないけど。

 

大雪の東京を堪能する

積雪1823㎝の大雪に見舞われた今日の首都。郊外住まいの同僚が阿鼻叫喚の中を涼しい顔で帰路につけるのは都心住まいの特権といえる。

千代田区にある現在の職場から自宅最寄り駅まではたったの二駅なので、郊外路線がどれほど混乱しようともほぼ影響なく帰宅できるのは分かっていた。それでも途中JR駅に寄って用を足しつつ、敢えて歩いて帰宅することとする。

大雪の影響を受けないのが都心住まいの特権なら大雪の中を歩いて帰宅できるのも都心住まいの特権。それにこんな滅多にないイベントは楽しまなきゃ損損。

JR駅に寄る理由は記名式SUICAカード解約のため。

えきねっとポイントのSUICAポイントへの振り替えがひっそりと終了していた

通勤や日常生活でほぼJRを使わないのにわざわざ記名式SUICAを使用していたのは、ひとえに「えきねっとポイント」のSUICAポイント目当て。出張や帰省の新幹線チケットをJRのウェブ予約購入システム「えきねっと」で購入するたびに少しばかりではあるがSUICAにキャッシュバックされるこの特典を当てにしてわざわざ記名式でSUICAを購入して主にJRでなくて地下鉄で利用していたのだが、この唯一の理由が昨秋人知れず終了していたことが分かった。

えきねっとポイント賞品・Suicaポイントの交換受付終了のお知らせ

 それなら普通のSUICAも持ってるのにわざわざ記名式SUICAを使い続ける理由がないよねー。ということでチャージ分を使い切った日に解約しようと思っていたのだが、丁度使い切ったのが今日。

よし解約だ。なんでわざわざ今日?今日と決めたら今日なのだ。

それではレツゴー

f:id:emash:20180122185000j:plain

f:id:emash:20180122190250j:plain

 

雪の靖国神社を抜け富士見町教会を通過してJR飯田橋駅に到着。

無事SUICAを解約してさらに帰路を辿る。

f:id:emash:20180122192234j:plain

f:id:emash:20180122192342j:plain

f:id:emash:20180122195134j:plain

 

f:id:emash:20180122195401j:plain

f:id:emash:20180122195608j:plain

f:id:emash:20180122195821j:plain

自宅近くでは近所の子供が作ったらしい雪だるまが。いやこれは大人の手が加わっているな

f:id:emash:20180122195550j:plain

吹き付ける雪の中自分自身雪だるまのようになりながら、およそ50分の道のりをてくてく歩いて漸く帰宅。いや堪能した堪能した。あー冷てえ←バカ

 

SLWH?

市原市スーパーライトウェイトな建売住宅を発見。

ガルバ外壁で片流れ屋根を持つ25平米弱のワンルーム+ロフトの平屋はあたかもS氏のLWHをそのまま半分にしたかのよう。未練たらしく容積率ぎりぎりまで延べ床面積を稼いで細かく仕切って数値上の広さをアピールするのが常の建売住宅の中ではこういうあっさりした仕様は異色な存在と言え、相当辺鄙な場所にあるとはいえ土地代込み1390万円はコンパクトマンションにも十分対抗できる価格設定なのでこれはなかなか面白い試み。

独身者が多く集まる都市部にこそこの手の単身者仕様の住宅が多くあっていいと思うが、どうしても大は小を兼ねるの発想で三階建てにしてしまうんだね。未練たらしく。

はてブロにお引越し

Bloggerから引っ越しました

少しばかり面倒くさかったものの無事引越し完了。教訓、FC2は使えない。笑

寄り道、脇道、回り道

どうやらS氏が豆から挽くコーヒーに嵌まっているらしい。
コーヒーの嗜好はおよそ不可逆的で、レギュラーコーヒーの美味さを知ったらインスタントコーヒーには戻れないし、自分の好みに豆を挽くことを覚えたらもうコーヒーを粉で買うことはない。
ラソンや蕎麦打ちと並びコーヒーもおっさんが嵌まってこじらせがちな趣味の一つ。ということでS氏もそのうち自家焙煎に嵌まりだすのではないかと期待している。

自分も本当は教えてもらった自家焙煎機を購入し、更にアスカソみたいなスタイリッシュなエスプレッソメーカーなんかも導入しておうちカフェライフをさらに進化させる筈だったのだが、その計画は思わぬ形で頓挫。

宮崎駿のアニメに出てきそうなレトロなフォルムのASCASO

イタリアの職人の手になる工芸品のような、艶やかなアルミの地肌が輝く美しいエスプレッソメーカー。
その代わりに我が家にやってきたのは、グレーの毛むくじゃらの新たな居候。


タイトル:DKRと猫

おかげでエスプレッソマシンや焙煎機の予算は見事にぶっ飛び、それどころかPCに向かうとディスプレイの前に陣取って邪魔をする居候のせいでブログ更新もままならぬ状況。

この有り様

家が随分汚れやすくなったのでこれまでのように箒掃除では間に合わなくなるかもしれないし、何度叱られても懲りずにダイニングテーブルに飛び乗るこの居候の気を紛らわすためには塔の一つも作ってやらなければならないかもしれない。
大人のコーヒー道を究めるのはS氏に託すとして、来年も家のマイナーチェンジは続きそうだ。

イエロー・ノベンバー

&ディセンバーの思ひで。
職場から英霊の祀り処までは徒歩30秒

職場から英霊の祀り処までは徒歩30秒





秋から冬に移り変わるほんの数日だけ街がこれでもかというほど黄色に彩られるのは、都の木である銀杏が街中の至る所に植えられているため。

なんちゃらノベンバーといえば十五年ほど前にエンヤとキアヌとシャーリーズセロンという、いずれも当時旬の真っ盛りだった面子が揃った映画スウィートノベンバーを想起するが、日本で(だけ)大ヒットしたかの映画で可愛らしく儚げなヒロインを好演したシャーリーズセロンは今やハリウッドスター屈指のインタビュアー泣かせのコワモテおばさんに変貌。十五年の月日は長い

人生設計に合わせた家づくり

三代目若乃花のお家が散々な評価だったという話

花田兄弟のお兄ちゃんの方は年齢が近いのと体格に恵まれないという共通点で以前から親近感を持っていたのだが、家を建てたのもほぼ同時期とは知らなかった。だが彼の家を建てるにあたっての費用における土地:建物の比率は我が家とほぼ正反対。
年を追う毎に資産価値が下落する上物(木造なら15年で資産価値はゼロ)にコストの多くを割くことのデメリットは売却時に顕在化する。ましてこの例のようにコストの多くを占める建物が欠陥建築とでも認定されれば評価額は悲惨なことになる。逆に土地がコストの多くを占める家は建物価値がゼロになっても土地の価値は目減りすることはないことが売却時には有利に働く。コストの7割近くを土地代が占める我が家とお兄ちゃんの家を比較すれば、完成時の評価額はお兄ちゃんの家の方が高いが8年後の評価額は逆転しているということになる。
土地代が多くを占める我が家のデメリットといえば、どれだけ古くなっても土地は時価で評価されるので固定資産税があまり安くならないこと。土地バブルのようなことになれば年を追う毎に税金が高くなるということもありえる(そんなことは二度と起こらないが)。これはメリットの裏返しなので仕方ない。

前述のとおり建物がコストの多くを占める家のデメリットは売却時にのみ顕在化するので、言い換えれば売ろうとさえしなければデメリットにはならない。逆に時が経つほど建物の価値が落ちてどんどん固定資産税が安くなるというメリットのみを享受できる。
なので永住を決めたのであれば「できるだけ安い土地に立派な建物」を、反対に将来の売却を視野に入れて、あるいは流動資産として家を建てるのであれば「少しでも地価の高い場所にコンパクトで簡素な建物」を建てるのが限られた予算の賢い振り分け方といえる。
ではお前はどうなんだといわれると、地価がべらぼうに高い都心にコンパクトで簡素なLWH、しかし売却の予定はなくこのまま永住となる可能性が高い…
賢くないじゃん。