カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

雑想

sustainability

家とは何かを考えさせられる話題。安藤忠雄の建物を好きか嫌いかで言えば好きだ。街並みの秩序を無視し、周囲との調和などはなから放棄し、利用者の動線や住みやすさなど一切考慮していないかのような傍若無人なコンクリートの箱。それと引き換えに得られる…

最小の子供部屋

(注)無断転載 かつてマニ夫人が看破したように、子供は遠からず独り立ちするもの。子供部屋として細かく仕切った間取りは、子供がいなくなればただの使いづらい間取りに変わってしまう。家の寿命は子供が出て行ってからの方がずっと長い※1のだから、子供…

めざせビンテージ

毎年センスが刺さりまくりのブルータスの居住空間学、今年のテーマは「愛用する部屋」。この特集は見るたびに敵わないなあと思わせられるのだが、今号もページを繰ればいい感じに使い込まれた部屋の数々、ああ実に羨ましい。金さえ出せば誰でも手に入れられ…

再掲 LWH

このブログのトラフィックの大半はS氏のブログからなのでここで告知する事に余り意味があるとも思えないが、S氏のライフワーク「小さな家LWH」がリデザインされて一新された。プラン販売を念頭においたのであろう、如何様にもアレンジできるベースとして基本…

家買ったんだって?

家を建ててしばらくは↑この言葉への違和感が相当あって、始めのうちは律儀に「いえ建てたんです」と訂正していたような気がする。そのうち適当に合わせる様になったが。家を買うと作るの違いについてはS氏も意見を述べられているが、何となく言いたい事は分…

危険な国ニッポン

いやー帰国早々死ぬところだった。危ない危ない雨の夜の交差点、信号無視ノーブレーキで突っ込んできた暴走タクシーを闘牛士よろしく間一髪でかわす。ありゃ反射神経が鈍かったら完全にアウトだね。ブログ強制終了。自分が女子でも年寄りでも子供でも今頃冷…

メメント・モリ

大分前の記事になるが、無数の人の死を看取ってきたナースが挙げる「死ぬ前の後悔トップ5」を再顧。年が明けてまた一つ歳をとる。自分がいつ死ぬかは誰にも分からない。よってどの程度働いてどの程度遊べばいいのか、どの程度節制してどの程度享楽に耽るべ…

Z(俗人)ライフ

自分でわずか10万円の予算で家を建ててしまうという究極のDIY側面にまず引かれたBライフだが、ご本人(毎年寝太郎こと高村友也氏)のブログを読めばそれは単なる変人の風変わりな生活ではなく「働くとは」「生活とは」を突き詰めた哲学の実践である事が分か…

「建築家」この杳たるもの

帰宅するとポストにこんなフライヤーが。んーどうせポスティングするならマンションとかアパートを狙った方が見込みがあるのではなかろうかだが試みとしてはいい。「家を買う」でなくて「家を建てる」ことへの敷居を下げる機会はもっともっとあって然るべき…

古材の床

欧州産中古足場板の発売を開始します。と、この家を建てる際に問い合わせたことのある古材スペシャリスト小山製材木材からメルマガが届いた。欧州の建築現場で5年から10年使い倒された足場板。厚さ30mmで幅200mm弱、長さは2500mmから3000mm。サイズも豪快な…

東京オリンピック2020

先週の縁日金魚すくい 子供300円大人400円(笑) 七年後は遠い未来のようでもあり、すぐ先のような感じでもあり。その頃に自分がどうなっているか、この家がどうなっているか、残債がどうなっているか(笑) ともあれ、自分の住む街でオリンピックが開催され…

「高級なもの」でなくて「いいもの」が欲しい

「いいもの」は手にするだけで快いと前回書いたが、どこで分かるのかと聞かれると言葉で表すのはなかなか難しい。手にした感じ、見た感じ、佇まい。諸々の修辞を超えて直感的に「いいもの」が分かる人間のセンサはなかなか侮れないところがある。触れれば理…

木木した三階建てを可能にする木材

家はその構造材が露わになっているのが好ましく、RC造ならRCが、鉄骨造なら鉄骨が、木造なら木材が、下手に化粧されたり隠されたりせずに剥き出しになっている「らしい」家が欲しい。と思っていた。木造二階建てで建てた我が家はこの希望通り柱も梁も天井も…

Tongue June not hit all be tall

またかっていう。「近所のスーパーからサバ缶が消えた」「サンマ缶ばかりだ」―――ツイッターで「サバ缶」がスーパーで買えなくなったという報告が相次いでいる。実際に都内のスーパーに問い合わせると売り切れていたり、一人一缶のみという制限がかかっていた…

小さいは安いけど安くない

山岸凉子の「ケセラン・パサラン」は風水マニアである主人公が紆余曲折しながら家を建てるまでを描いた話だが、その中の主人公の台詞で「たとえ受注する立場でもモノ作りの人間には譲れない点というものがあって、それを否定されてしまうとモチベーションが…

飽きずに三年

家に入居してから満三年を経過。三年も経てばさすがに新築の匂いもなくなり、もう立派な中古住宅。家の広さは延床で15坪、玄関外のポーチ部分を除けば正味13.5坪程しかない小さな家に室内ドアは一切なく(洗面トイレスペースに簡単な引き戸はあるが開けっ放…

快適な通勤を実現する家探し

ドアアタックの件はようやく物損示談の折り合いがつき、通勤快速号は修理の為に入庫中。歪んだフレームを直し※1ひん曲がった105STIレバーをアルテグラの黒に交換しリムが逝っちゃったVISIONホイールはカンパに交換しついでにクランクもホワイトインダストリ…

鴨にならない為に

ビアンキ訴訟で販売側の責任を認める判決が下る。ビアンキでもコルナゴでもキャノでも今や世界の自転車メーカーのラインナップの殆どは実質的に台湾メーカーのOEMで、だから悪いという事は決してなく、それどころか台湾メーカーの技術力は世界トップレベルな…

とかいのネズミといなかのネズミ

セカンドオフィスがある一帯は、丘陵地を切り開いて開発された新興住宅街。平地はほぼ皆無で道という道は全て坂道になるのだが、広々と取られた土地にゆったりと構えられた家々が整然と並ぶ街並みは、これはこれでいいものだ。といって別にこの辺が高級住宅…

タイトル改訂について

昨年末、木の床に油を塗りながら考えた事(いつ果てるともしれず延々と続く単純作業に耐えるには、心を飛ばしてひたすらぼーっと考え事をするに限る。それも連鎖的にとめどなく。壁の漆喰塗りの際に身につけたコツ)。(成り行きで反省モード)…何か欠落して…

2013明けました

門松リース 相変わらず正月が嫌いで、早いところ平常運転に戻ってくれないかなあと念じつつ松の内を過ごすのも平年通り。地球はほぼ24時間で一回転するし太陽の周りをほぼ一年かけて回るし、また新しい一年の始まりとかいうフレーズを聴きなれるとあたかも…

踊るマンホール(の蓋)

5月より久しく絶えていた「肌寒い」という感覚がいつの間にか戻ってきているのに気づいたこの頃。さて先日の豪雨で空気が便器より噴出し、ついでに盛大に水を撒き散らした件。同じような大雨の状況において、圧搾された空気の力でマンホールの蓋がパッカパッ…

移設された旧スマッチ!ブログの現ステータスを確認する

2011年5月のスマッチ!終了時点で実質的に残っていた(休眠せずに更新していた)ブログはおよそ100。それらブログの半分以上は終了したスマッチ!と運命を共にしたが、一部は別のブログサイトにブログを移行してエントリを継続した。この過疎ブログもその中…

Riga - interlude

リーガのカフェでデジカメをチェックしながら思った事アールヌーヴォー建築は現代に再現出来るのか。例えばS氏のところに「金なら幾らでもあるからこういう家を作ってくれい」という顧客が現れたらどうなるのか。ノウハウを持つ工務店は日本にあるのか。欧州…

七夕伝説を検証する

先週末の今年の七夕は生憎の雨空で、織姫と彦星の一年に一度の逢瀬も来年までおあずけ。まあ可哀想に。可哀想?あいつらって星だよね。織姫はこと座α星のベガ、彦星はわし座α星のアルタイル。星の寿命は長い。まあ百億年としよう。百億年生きてれば百億回会…

707

この家を設計したS氏のブログで興味深いエントリがあった。「施主との打ち合わせの時間数」氏が手がけた家を作る過程で、引渡しまでにどれくらいメールの遣り取りをしているかを数えてみたという。まあ一番多いのはLWH001だろうな。うん。ブログの更新頻度も…

撒き餌としてのブログ

元ネタ「つぶれかけの歯医者さんだけど質問ある?」77 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/02/29(水) 20:22:43.49 id:ycC0soaY0あはははw、普通は元利じゃないとやだーってごねるところが、元金じゃないとやだーとごねるとは 銀行員さんもび…

Smaller, Smarter

車でも道でもマックのドリンクでもとにかく無駄にでかい、「大きいことはいいことだ」の権化のようなアメリカという国で敢えて小さな家を選ぶのは日本でそうするよりも遥かに難しいことであろう事は想像に難くないが、Not So Big運動を説くThe Not So Big Ho…

陰翳礼讃

今月のBRUTUSは毎年恒例の居住空間学特集、目にするや思わず表紙買い。渋グラビアページにも渋カッコいい家が目白押しで期待を裏切らない。今年のテーマ「進化する部屋。」は自分の目指すところでもあるのだが、これらのピカピカではない陰のあるエイジング…

??

「土の家」を厳しく糾弾しているブログを読む。内容はとにかく長い(笑)。長いのだが、読み進めるうちに単なるいちゃもんやケチづけといったレベルではない事に気づく。素人でも言われてみれば確かにそうだと思える真っ当な疑問ばかりだ。これは…もしかして…