カサエゴ

Casa Egoista (定員一名の小さな家)

11年目のリニューアル(3)洗面周り②サブウェイタイル

よくよく考えたら「タイルを貼る」というレベルでなかったのでタイトル修正。
タイルを貼る以外に何やるの?いや色々あるでしょ洗面所には

 

どうせ貼るなら本物のサブウェイタイルを

NYスタイルインテリアの流行と共に最近流行のサブウェイタイル。
サブウェイタイルと言ってもその実は何の変哲もない釉薬がかかった長方形の白タイルに過ぎず、したがって各タイルショップも普通の白い長方形タイルをサブウェイタイルと銘打ってラインナップに並べなおしたりしているのが実際のところ。検討を始めたころはサブウェイタイルというのはそれらしいタイルの一つの呼び名に過ぎないと思っていたのでコスパのいいタイルはどれかなあ程度に考えていたが、あれこれ調べるうちに所謂NYスタイルにおけるサブウェイタイルのオリジンはNY地下鉄の壁に貼られているタイルであり、その米国サブウェイセラミックス社の「本物のサブウェイタイル」が日本でも入手可能であることを知るに至った。貼ってしまえば見かけは同じといえども、自己満足の世界であるインテリアで自己満足を充足させるために特に迷うこともなくサブウェイセラミックス社のタイルを採用することに決定。

 

この本場サブウェイタイルは縦横サイズこそ7.5cm×15cmと標準的だが厚さが1cmもあり、国内で売られている一般的な「サブウェイタイル」の標準的な厚さ0.7cmと比べれば厚みは4割増、これだけ違うと切った貼ったの作業性には結構な差が出る。我が家の洗面周りのように施工にあたっては多くが要加工となる環境であれば尚更。
このメーカーは普通の平タイルだけでなくコーナー周りや縁取りなどに対応した多くのバリエーションタイルを揃えている点はさすが本家の細やかさといったところで非常に好ましいが、作業してみて分かったがこういったバリエーションタイルの寸法精度はかなり低く、さすがメイドインアメリカは大らかというか大雑把というか。

 

f:id:emash:20200906164336j:plain

コーナーと縁取りに使用したバリエーションタイル。これだけで軽く四万円超

 

何より総じて値段が飛びぬけて高いのがなかなか敷居が高いところ。購入に当たっては関税も自己負担で、今回の洗面周りの一角に限定した面積分でも20万円は優に超えてしまう。S氏は「どうせなら洗面の壁全面に貼ればよかったのに」とか宣うたが、そこまで範囲を広げたら予算が幾ら必要になるか考えるだに恐ろしい。下地のパワーボードがタイルの重量に耐えられても自分の財布がとても耐えられない。

ということでサブウェイタイルが流行っても本家サブウェイセラミックスのタイルが今一この国で普及しない原因が垣間見えたような気がするが、何度も言うがインテリアは自己満足の世界なので自分が満足できればそれでいい。NY地下鉄の壁と同じタイルが太平洋を越え、遥か彼方の東京の一角にある小さな家の小さな洗面周りに貼り込まれていると考えただけでも面白いじゃないか。NY行ったことないし多分行くこともないけどな!

 

f:id:emash:20200906164246j:plain

今回取り寄せた八箱分。アールヌーボー調のロゴがお洒落